来た時とは違う駅を使おうとGoogleマップを見ると、蛙股池から菖蒲池駅まで徒歩24分だった。が、Yahooマップで見たら、徒歩7分と出た。なんだよ、またGoogleマップのいつもの罠かい!っと半笑いしながらYahooマップを頼りに歩く。
面白い医院も見つけた。1階が普通の感じの医院。診療科は6つもあり、入院可って記載がある。2階がやけに重厚感がある昔の日本家屋。お洒落な木組みの窓が並んでいる。その薄クリーム色のカーテンを全部あければ日差しが入り込んでさぞ明るい部屋になるだろう。そっか、病院によくあるあのカーテンの色といい、2階が入院病棟なのかもしれない。ものすごい大部屋にベッドがズラッと並んでいるのが脳内に出来た想像図。なんか妙に味わい深い。

さて、さすがYahooマップ、あっという間に菖蒲池駅に着いた。さっそく改札を通ると…そこは2番線ホーム。私が使いたいのは1番線ホーム。しかし、駅の中に地下通路や渡り鉄橋がなく、線路の向こうの1番線ホームに行くことができない。左右を見ても線路が続くだけで踏切すらもない。なんだこの駅は!と仰天しながら駅を出た。
Googleマップは時々ショボくなる、と笑っていたが、今回は完全にGoogleマップの圧勝!Yahoo地図がこんなヘマをするとは意外だった。スマホ片手に地図を見ながら、駅を出て右側へ進んだ。反対側のホームへは徒歩10数分かかるらしい。

この駅周辺の人たち、よくこんな変な造りの駅で毎日耐えてるな。すごいな、と妙な感心をしながら歩いた。いや、でも待て。毎日ここを使っている人だって、出先では普通の駅を使うだろう。普通の駅がどういうものかは知っているはずだ。だとしたら、菖蒲池駅は一体なんなんだ!とブチ切れたりしないのだろうか。超温厚な人だけが住む町なのか。謎は深まるばかりである。

線路を渡る鉄橋までようやく来た。今歩いてきた上り坂と駅を見ると感慨深い。さらに行く方向を見ると、なんでこんなグニャグニャにしてる???わざと意地悪してる??って思うような遠回り仕様。


グニャグニャ道のカーブをまわる頃、わー!と声が出てしまった。なんと菖蒲池が一望できる!これはとんだ収穫だった。大きな池の左側は水草?が浮き緑色になっている。もう少し早い時期だったら蛙さんたちが上に乗ってそう♪

大正3年に奈良と大阪を結ぶ鉄道が開通し、大正12年に菖蒲池駅ができるまで、この辺りは山に囲まれた雑草だらけの土地だったという。
それが駅の開業後、公園、遊園地、ボウリング場、動物園、撮影所、歌劇学校、温泉旅館まで次々と造られ、一時は大変な賑わいになったらしい。今の静かな住宅地からはちょっと想像しにくい。
撮影所は戦後すぐ焼失し閉鎖され、京都の太秦撮影所に移転。温泉も昭和40年代後半には閉鎖、歌劇学校もなくなり2004年にはあやめ池遊園地も閉園となった。

小雨の菖蒲池を眺めながら坂を降り右を見ると、さっき歩いてきた道が上空にみえた。かなりの高低差だ。この駅の造りは明らかにおかしい。見ると、駅前には近畿大学附属幼稚園が広々とした敷地にあった。幼稚園の保護者はこの駅に対して文句の一つも言わないのだろうか。みなが車だから不便も感じていないのだろうか。実に不思議だ。

駅に着いたが、そのまま改札に入らずにちょっと歩いてみた。行き止まりで「ハーベスあやめ池店」がある。お店には入らず、さて帰ろうかと駅へ戻ろうとしたとき、見えてしまった。見つけてしまった。
駅へ通じる地下の通路を。地下といっても入って直ぐ上へ上る階段が見え、小雨とはいえ光がさしこんでいるので暗い感じはいっさいない。明るい短い地下道である。
うっそだろ!!ここ通れば1分もかからず線路の反対側に行けるやつじゃんか!それをまたしてもGoogleマップが遠回りさせて人間をおもちゃにして遊んでいる(笑)まぁお陰で今回はあやめ池見られたし、いいっちゃぁいいけども。

無事に1番線ホームに入り電車を待った。ふと左を見ると‥‥あっあった。踏切があった!!
こっこれは‥‥2番線ホームを出た時に、Googleマップが指し示す方向とは反対の方向である駅の左側に行けばあの踏切を越え数分でここに辿り着けただろう。あのGoogleマップの意味不明??いやいや、菖蒲池見せてあげよう♪という謎の御節介機能??がなければ10数分も歩かずここまで来られたのに。Googleマップって一体なんなんだ!?と笑えた。

まぁ私も2番線ホームに閉じ込められた!と思っていた時、左右は一応見た。見たはずなのだ。それなのに踏切には気づかなかった。Googleマップが示す方向に意識を持っていかれて、目には入っていても頭には入っていなかったのかもしれない。文明の利器に頼りすぎると、人間の「自分の目で見る力」まで鈍るらしい。Googleマップに文句を言う前に、まず自分の目をアップデートした方がいいのかもしれない。
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