🦌 奈良県の史跡
今日も来てくれてありがとう!よければ一押しポチっと応援してってね〜。「奈良で唯一残る武家屋敷!」
柳生家老屋敷は、そう紹介されることが多い。
そして必ずと言っていいほど、「石垣が立派」とも言われる。
だが正直に言う。
石垣は普通だった。

柳生家老屋敷は、柳生藩財政の立て直しをした小山田主鈴の隠居所。一線を退いた後、主鈴が建て、ここで暮らした。
柳生藩は1万2千石という小さな藩だったし、江戸幕府の兵法指南役だったので江戸常駐。よって、国元である柳生の里は、家老が仕切りまわしていた。
坂道をのぼっていくと、「旧柳生藩家老屋敷」と書かれた木看板が設置してある。文字が薄れ年季を感じる。門をくぐったところに受付があった。「ごゆっくり~」と放置してくれたのでのびのびと気兼ねせず見て歩くことが出来た。

門をくぐると屋敷の前は広々とした庭♪ しかし、嘗てあった場所に「納屋」「薪入」「板倉」「物置」「平門」「米蔵」とそれぞれ立札がたっている。それら建物が建っている光景を想像すると、当時は敷地内にぎゅうぎゅうに建物を詰め込んでいてちょっと窮屈だなって感じた。まぁ隠居所だからな。

主鈴は、福島の白河藩の郷士の子。25歳のとき柳生藩に足軽として仕官し、才能を買われ国家老として江戸から柳生へうつり采配を振るった。大阪堂島の米相場で巨利を得て藩財政の窮乏を救った。その額、何千両(現代価値にすると億単位)も稼いで藩に貢いだ。
しかしこの主鈴、隠居後にも1000両を柳生藩に献金してる。相当金運ある。ここ、もう実質「金運上昇祈願スポット」ではないだろうか。下手な神社で財布を撫でるより、主鈴に拝んだ方が御利益ありそうである。 ここ「金運上昇祈願スポット」の穴場☆

創建当時の柳生家老屋敷は、武家としての格式を整えた造りだったが、安政の大地震で相当痛んでしまったそうだ。
屋敷内に入ると、説明音声が流れ始め、屋敷から出るまでずっとエンドレスで流れていた、ような気がする。丁寧に説明しよう、わかってもらおう、という意気込みを感じる。なかなか気合が入っている。しかし残念ながら展示品や屋敷内を見ていて音声は耳から耳へ素通りしていた。何も覚えていない。

屋敷内には木刀や兜、掛軸、柳生杖、弓、巻物、古書籍、柳生藩札、化粧具、食器類、籠、挟箱などなどが展示されてあった。
源流は鞍馬兵法といわれる長谷川流棒術についての記述もあった。京から逃れる途中の常盤御前が常盤の森(大柳生)で産気づき、偶然通りかかった長谷川金右衛門が柳生に連れ帰り母子を介抱した。後に成長した義経がそのお礼に金右衛門に鞍馬で術を教えた。

主人の間、客間、殿様用客間、殿様用の砂雪隠など部屋に札がたててあった。殿様は江戸詰めのため柳生にくることはまずないのにそれでも専用客間をつくっているのには感心した。明治4年の廃藩後、最後の藩主柳生俊益が、3度ここに立ち寄っている。昭和に入り米蔵などの付属施設が撤去されたが、主屋はほぼ創建当初の姿をとどめている。
その後、山岡荘八が所有したこともあり、大河ドラマの原作をここで書いたという。後に遺族から奈良市へこの屋敷が寄贈された。

興味深いかったのが、「柳生家家系図」である。まぁ力でねじ伏せる時代だったし兵法家だったから、当然ながら腕力の強い男性が主の社会になるのは当然の理かもしれない。柳生家に伝わる家系図には、男性の名前は細かく記されている。だが女性は、「女」としか書かれていない。名前すら残されていない。
武家社会における女性の立場が、妙に生々しく見えてしまった。

それでもまだ柳生家に生まれた女性は全然良かったのだと思う。女中部屋は、床は土のままだしまるで家畜小屋みたいだったから。それでも家畜の一生よりも女中のほうが断然マシだ。
さて、金運の神様・主鈴さまが米相場で莫大な利益をあげたころのお住まいは、奈良市ならまちセンター、そう猿沢池の辺りにある柳生藩の出先機関・柳生藩南都屋敷だった。残念ながら今はもう跡形もない。

本来なら大儲けしたころの柳生藩南都屋敷で主鈴さまに祈るといいのだろうが、仕方ない、主鈴さまの隠居宅・柳生家老屋敷で「隠居後も1000両寄付したのですから‥どうか沢山の金を私にお授けください」ってお願いするしかないのが現実である。
しかしこの話、ちょっとした伝承がある。米相場大当たりの陰には主鈴の妻保女が、こんにゃく橋の下の流れの水温により米価の騰落を予想したからだという話。まるで「実は裏で妻が全部読んでました」みたいな話で、『新解釈・三國志』感がある。 女性の身としてはちょっとスッキリする話だ(笑)うがった見方をすると、この話を流すことで「柳生家家系図」の件をチャラにしようという柳生側の作戦なのかもしれない。知らんけど。

旧柳生家老屋敷 の写真一覧




























































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