ChatGPTは本当に「自殺の原因」か
――人間より機械を選んだ4人の話から考えること
2025年11月8日19時16分の朝日新聞に、
「ChatGPTが自殺の原因になったとして、4人の遺族がOpenAIとサム・アルトマン氏を提訴」
という記事が出ていた。
朝日新聞って有料記事が多いのに、これは無料で最後まで読める。
「なんでこれだけタダなん?」と、ちょっとクスッとしてしまった。
内容はこうだ。
遺族によると、ChatGPTは専門家のもとへ行くよう促すのではなく、
精神的な依存を深め、自殺を後押しした――らしい。
驚いたのは、亡くなった人たちの年齢だ。
10代だけならまだわかるが、17歳から48歳までいるという。
なぜ「専門家」ではなくChatGPTだったのか
ここでまず引っかかるのは、
なぜ彼らは専門家ではなく、ChatGPTに話しかけていたのか?
という点だ。
そこをすっ飛ばして「ChatGPTが悪い」で済ませてしまうのは、
どう考えても順序がおかしい。
正直に言えば、
専門家よりChatGPTの方がよかったからだろう。
- 専門家の質に満足していない
- 家族や友人に本音を出しても理解されない
- 金銭的にカウンセリングに通えない
いろんな事情が折り重なって、
「人間」よりも「機械」に吸い寄せられていったのではないか。
遺族は「専門家に相談すべきだった」と主張する。
でも、その前に普通は家族や友人に吐露が来るはずだ。
なぜそこを飛び越えて、見知らぬAIの方を選んだのか。
その事実のほうがよほど重い。
ChatGPTはユーザーの鏡にすぎない
現時点の生成AIは、かなりざっくり言うとユーザーの鏡だ。
ユーザーが望む方向の答えを返す。
だからこそ「わかってくれる」と感じて、居心地がよくなる。
実生活にもいるだろう。
話を誘導して、相手に「自分の言わせたい言葉」を言わせる人。
会話していて「お前は私に何を言わせたいんだ」と思うタイプの人。
ChatGPTは、そうした“期待されている答えの方向”を察して、
そこに寄せていく仕組みだ。
それが便利さであり、同時に危うさでもある。
ただ一方で、最低限の安全ラインもかなり入っている。
知人が生肉で食中毒になったときにChatGPTに相談したら、
「病院に行け」を何度も勧められたという。
- ここまで症状が出たら絶対に受診
- このレベルなら救急車
と、ラインまで示されたらしい。
私自身も、出血が止まらないときに相談したら、
「今すぐ病院へ」がデフォルトで返ってきた。
つまり、普通の使い方をしている限り、
ChatGPT側には一定のセーフティネットがちゃんと敷かれている。
それでも「4人はChatGPTのせいで死んだ」のか?
アメリカの自殺者数は、ここ数年ずっと年4万人台後半〜5万人近く。
その中の「4人」が、ChatGPTが原因だと主張されている。
数字だけ見ると、どうしても「んん???」となる。
そして、その4人の遺族が、
大きく騒ぎ立てて訴訟に踏み切っている。
ここから先は完全に私の邪推なので、話半分で読んでほしいのだが、
頭の中にまず浮かんだのは、
ChatGPTのせいにしたら、ワンチャン、賠償金狙えると思ったのでは?
という第一仮説だ。
もちろん、遺族の悲しみは本物だと思う。
でも、人は理由がほしくなる。
自分たちを苦しめる現実に、「これが悪かったんだ」と名前を付けたい。
そこに「AI」という、わかりやすい悪者候補が登場した。
フェミニズムとの似た構図(と、私の第二仮説)
ここから先は、フェミニストの方は読まない方が精神衛生上いいと思う。
読んでキレても、私は相手にしない予定だ。
私が連想したのは、
「一部フェミニストと男性の関係」に似ているということだ。
- 男性がAV・風俗に行く → 「私たちのところに来ない」と怒る
- レースクイーンやミス○○に矛先が向き、叩かれる
- それでも男は二次元や配信に流れる → 今度は漫画やアニメを叩く
- ドラえもんのしずかちゃんまで「性的消費」と言い出す始末
結果どうなったか。
男性側は「セクハラと言われるのが怖い」から、ますます距離を取る。
そして、ますます彼女たちのところに来なくなる。
自分で自分の市場を縮めておいて、さらに怒る。
これと似たものを、今回の訴訟にも感じてしまうのだ。
自分のところに来ず、ChatGPTに向かった
↓
だからChatGPTを叩く
↓
ChatGPTが消えれば、またこちらに戻ってくるはずだ!
という構図。
もちろん、これも私の勝手な第二仮説にすぎない。
何かのせいにする前に
誰かの死は、あまりにも重くて、
「原因を一つ」に決めたくなる。
AI、自殺サイト、ゲーム、漫画、音楽……
時代ごとに「悪者役」は入れ替わってきた。
でもその前に、一度立ち止まって考えたい。
なぜ、その人は家族や友人ではなく、
専門家でもなく、ChatGPTを選んだのか?
そこには、その人の孤独、環境、
そして周囲との関係性の問題が確実に横たわっている。
AIをスケープゴートにしてしまえば、
人間側の「見たくない現実」からは逃げられる。
でも、本当に変えなきゃいけないのはそっちじゃないのか――
そう思ってしまう。






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