酔っ払いの聖地?正暦寺

酔っ払いの聖地?正暦寺

🦌 奈良県の史跡

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絶景 正暦寺

秋には境内の約3000本のカエデが真っ赤に色づき、山全体が赤や黄色で染まりまるで錦をまとったかのよう。故に、正暦寺は、古来より「錦の里」と呼ばれてきた。奈良屈指の紅葉名所として知られる。紅葉が終わると、参道沿いの約1000株の南天が赤い実をつける。雪が降った時の赤と白の幻想的な風景は得も言われぬほど。

正暦寺の歩んだ道のり

正暦寺は、992年、一条天皇の勅命により、平安時代の権力者・藤原兼家の子である兼俊僧正により創建された。真言宗の僧侶であった兼俊は、奈良県吉野の金峰山などで厳しい修行を積んだ修行僧として知られる 。最盛期には86の塔頭が建ち並んだ権威ある勅願寺だった。

1180年の南都焼討ちの類焼を受け全山全焼、一時期は寺領も平家に没収され廃墟と化した。

1218年になると、関白・藤原忠通の子である興福寺の信円僧正が、法相宗の高度な学問所、興福寺の別当の隠居所として正暦寺を再興。優秀な学僧たちが集まり、彼らを支えるための坊舎が次々と建てられ、山全体が巨大な宗教都市となり全盛期を迎えた。

知恵が湧いてくる湯

本来、仏教には不飲酒戒があるが、現実には僧坊酒が広く造られていた 。お酒は、般若湯という隠語で呼ばれ、”知恵が湧いてくる湯”とされていた。僧坊酒(菩提酛)の最高峰と言われた正暦寺のお酒は、千人規模の僧侶たちが暮らす貴重な資金源となった。

正暦寺は、鎌倉時代から室町時代にかけ、菩提酛、三段仕込み、諸白造り等の研究を重ねた。日本酒の原型となる「清酒造りの技術が体系化された地」として知られている。濁り酒が主流だった時代に、透き通った清酒を造りだしたことから境内には「日本清酒発祥之地」の石碑も建てられている。

栄華からの転落そして復活

室町時代後期には戦国時代の戦乱に巻き込まれるようになる。1580年には、松永久秀らの戦乱の影響を受け全山の建物のほぼ全てが灰となった。参道へ向かう道を歩いていると苔むした石垣が連なっているが、それが嘗ての坊舎跡である。明治維新の廃仏毀釈 で更に衰退し、今では本堂と鐘楼と福寿院が残るのみである。

しかし、毎年1月には、奈良県の蔵元たちが正暦寺に集まり菩提酛を仕込む神事が行われ、菩提酛清酒祭は多くの人々で賑わう。

清酒祭 潜入レポ

菩提酛清酒祭どんなものかと思ったが、酔っ払いがいるのかバスの中は既に酒臭い。朝から臨時バスが出るが、9時前にはすでに長蛇の列。1台目、2台目は満車、3台目でようやく乗れた。 近鉄奈良駅で停車するも乗車不可。

JR奈良駅から30分ほどで山深い正暦寺に着く。大きな石がごろごろした眼下の綺麗な菩提仙川を眺め、道横に連なる古びた石垣を見ながら参道をのぼる。既にオープニングセレモニーが始まっていた。

さて、7銘柄の菩提酛試飲セット小500円は50セット限定販売で瞬時に売切れ。7銘柄の菩提酛試飲セット大2000円、菩提泉700円、美味しいと評判の菩提酛粕汁300円を購入。温かい粕汁は冬山の寒空に最適、この上なく美味。お酒も一つ一つ味が違くそのどれもがのみやすく極上。しかし3カップ残った時点でかなりの酔いを自覚した。それでも全部のみきったら少し足元の地面が回った。

満足感に包まれる福寿院

重要文化財の福寿院に500円の拝観料を払って入ってみた。中は写真撮影禁止!院内は驚くほどにせまいが、江戸時代の絵師・狩野永納の描いた襖絵に圧倒された。ほぼ濃茶と白だけで描かれた静かな絵なのにその大きな生命力にはちらっと見ただけで高揚させられ釘付けになり、気づくとしばらく立ち尽くして見入っていた。

孔雀明王像は孔雀に仏が乗っているという不思議な造形だが、孔雀の好物が毒蛇コブラだったとは!孔雀は模様でコブラを惑わし酔わせその隙にコブラを食する。そう言われてみると、美しいと思っていた孔雀の模様、目みたいのがたくさんついていて途端にホラー寄りに。

展示してある史料から、明治12年から16年にかけ観音堂や本堂から宝物が次々に盗難され、明治17年にはとどめのように観音堂焼失。大混乱、大波乱を乗り越えて今に至る歴史が詰まった寺院で、本来は酔っ払いながら見学する場所ではないのだ。とは言え、福寿院では通年、数種類の菩提酛酒を購入することが出来る。

また、福寿院から眺める庭の景色、年に3回公開される本尊の薬師如来像も正暦寺の有名なみどころ。

湧き出てくる知恵

帰宅後即眠り、翌日も二日酔いで一日寝込んだ。もう二度とお酒をのむのはやめようと心に誓ったほどパンチの効いたお酒だった。だが、般若湯をのんでもいっさい知恵は湧いてこなかった。 代わりに、二日酔いと妙な満足感だけが残った。

Googleマップ:正暦寺

紅葉と日本酒の聖地、正暦寺は、一度は行く価値あり☆y

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正暦寺の写真一覧

2026.01

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