見える庭園、でも入りたくなる不思議
今日も来てくれてありがとう!よければ一押しポチっと応援してってね〜。大乗院庭園文化館の前に立つと、まず目に入るのが「大乗院南築地塀跡」の石碑。歴史の重みを感じる名前だけど、まず大事な情報をひとつ。**文化館は無料です!**ありがとう奈良!

でも、肝心の庭園に入るには数百円が必要。おっと財布に優しくない…と思いきや、その価値はある。なぜなら──
実はこの庭園、外からほぼ丸見えなんです。
うっかりすると、塀の隙間や高台からチラッと全部見えちゃうという構造。これはもう奈良スタイル。「ええよ、見てもええけど、入ったらもっとええよ?」という、懐の深さを感じるスタンス。
ちなみに、169号線を登って聖ラファエル教会方面へ向かうと、庭園を一望できる絶景ポイントがあります。これは秘密の裏技。貧乏人の味方・奈良、ここに極まれり。

とはいえ、庭園内に一歩足を踏み入れると、その印象はガラッと変わる。空間の「静けさ」や「配置の妙」、そして歩くごとに変化する景観。これは外から見ているだけでは味わえない世界。
ちなみに、あの有名な奈良ホテルに宿泊すると、この庭園に無料で入れる特典付き。
「1泊1万数千円払えば無料」という、なんとも高級な“無料チケット”です。笑
波乱と再生を経て残された、南都随一の名園
かつて奈良・興福寺に属していた大乗院。その庭園が、現在の「大乗院庭園文化館」の敷地にあたります。

この庭園、ただの観光用ではありません。実は、何度も災害と戦火に巻き込まれ、それでもなお蘇った名園なのです。
- 興福寺は歴史上、なんと7度も焼失。
- 中でも有名なのが、1180年の平重衡による南都焼討。
- この時、東大寺と共に大乗院も被災。庭園も消失。
- その後、別の場所にあった庭園を今の場所へと移築。
しかし苦難は続きます。
1428年には正長の土一揆により再び荒廃。
そこで立ち上がったのが興福寺の僧・尋尊。
彼は名庭師・善阿弥父子を招き、池泉回遊式庭園として再建。これがのちに「南都随一の名園」と呼ばれる庭園の誕生でした。
時代は流れ、明治の廃仏毀釈で大乗院は廃絶されるものの、庭園だけは奇跡的に残存。
戦後に整備が進み、1958年には国の「名勝」に指定され、今もその姿を保っています。
外から丸見え?でも中は別世界。奈良が誇る名園、大乗院庭園。ぜひ現地で、自分の目と足で感じてみてください。

見えるだけで満足するか、中に入って感じてみるか──それはあなた次第。でも、後悔しないのは、きっと「歩いた」方です。
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