🍁 京都府の史跡
今日も来てくれてありがとう!よければ一押しポチっと応援してってね〜。京都・山科の毘沙門堂は、
静かな山の中に佇む門跡寺院として知られ、
紅葉の季節には参道を赤く染める「敷き紅葉」が特に人気です。
私が訪れた11月末は、境内の紅葉がちょうど見頃で、
深い色づきと山の静けさに心を奪われました。

拝観受付から堂内へ進むと、池を囲む紅葉が鮮やかで、
外から眺めるだけでも十分に楽しめるほどの美しさがあります。
境内では毘沙門天ゆかりの御守が授与されており、
山寺らしい落ち着いた雰囲気が漂います。
また、この日は結婚式の前撮りが行われており、
白無垢と羽織袴の姿が紅葉に映え、
境内に雅やかな空気が広がっていました。

毘沙門堂で特に知られているのが、宸殿の「動く襖絵」です。
逆遠近法を用いて描かれた障壁画で、
歩くと文机の角度が変わったように見えるなど、
視覚効果を楽しめる仕掛けが施されています。
写真撮影は禁止ですが、間近で見ると
江戸の画家たちの遊び心と技量を感じられます。

毘沙門堂には約1300年の歴史があります。
文武天皇の勅願により、行基による開創と伝わり、
平安時代には最澄が滞在し、
彫像の毘沙門天を安置したことから
毘沙門堂と呼ばれるようになりました。
応仁の乱で焼失するなど興亡を経たのち、
江戸時代、徳川家の重臣・天海(慈眼大師)が復興に着手。
弟子の公海が山科の地に移転させ、伽藍が整えられました。
やがて後西天皇の皇子・公弁法親王が入寺し、
毘沙門堂は門跡寺院として皇室のゆかりを持つ存在となります。
本堂の前庭園や建物の雰囲気にも、
どこか御所風の優雅さが宿っています。

また、境内には豊臣秀吉の母が祀っていたという弁才天が移され、
多様な歴史がひとつの寺に重なり合っているのも印象的です。
名高い敷き紅葉は勅使門の前に広がりますが、
この門はもともと天皇の使いだけが通るためのもの。
紅葉の美しさに、古い格式が今も息づいているようでした。
季節ごとに違った表情を見せる毘沙門堂は、
静かな風景の中に長い歴史が溶け込むお寺です。
山科駅から徒歩10分程度の地にある美しいお寺です。

Googleマップ:毘沙門堂
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2025/11






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