「西洋編」vol6:ペニシリン発見の影に眠る人々

「西洋編」vol6:ペニシリン発見の影に眠る人々

🗺️西洋編☆世界初の真実

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フレミングより早く“カビの力”に気づいた先駆者たち


ペニシリンの発見者として有名なのは、1928年のアレクサンダー・フレミング

シャーレに偶然入り込んだ青カビ(ペニシリウム属)が、細菌の増殖を抑えているのを見つけた――という逸話はあまりにも有名だ。

しかし、フレミングの何十年も前から、この“カビの力”に気づいていた人々が存在する。


古代からの知恵

驚くべきことに、古代エジプトや古代ギリシャでは、カビの生えたパンを傷口に当てる民間療法が行われていた。

もちろん彼らは化学的仕組みを知らなかったが、経験的に“傷が治りやすくなる”ことを知っていたのだ。

いわば、世界最古の「ペニシリン的治療」である。


19世紀の“惜しい”科学者たち

1870年代、フランスの医師 ジュール・フランシスコ・ジョバート は、ペニシリウムが大腸菌の増殖を抑えることを報告していた。

さらにイギリスの医師 ジョセフ・リスター も、カビが細菌を殺す性質に注目していた。

しかし当時は抗菌物質の分離・精製技術が未発達で、実用化には至らなかった。


なぜフレミングが“発見者”なのか?

  1. 記録と発表のタイミング
     フレミングは詳細な観察記録を残し、学会で正式に発表した。

  2. その後の発展につながった
     フロリーやチェインらの研究により、大量生産が可能になり第二次世界大戦で兵士の命を救った。

  3. 物語性
     「偶然の発見」というエピソードが、人々の記憶に残るストーリーとなった。

歴史は勝者が書く(6回目)

ジョバートもリスターも、そして古代の無名の治療者たちも、確かに“カビの力”を知っていた。

しかし、その知識を世界を変える実用技術にまで高めたのは、フレミング以降の研究者たちだった。

結果として、教科書の栄誉はフレミング一人に与えられた。


結び

もしジョバートが精製法を開発できていたら、
歴史の教科書には「ジョバート」が載っていたかもしれない。

だが、科学の歴史は“最初に気づいた人”ではなく、
“最後に形にした人”が名を残す――

その冷酷で合理的なルールは、今も変わらない。


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ーおまけー

・アレクサンダー・フレミングは、Penicillium(アオカビ)を「ペニシリン」と名付け論文発表した。しかし、当時は純粋に抽出・実用化が出来ず、10年以上埋もれていた。

・ジュール・フランソワ・ジョベールは、ルイ・パスツールと共同で研究した。炭疽菌(anthrax)の培養に普通の空気中の細菌が入ると、炭疽菌の増殖が抑えられる(死ぬ)現象を観察。

・ジョセフ・リスターは、Penicillium glaucum(カビ) が細菌を抑えるのを観察し、尿や組織で実験。患者の膿瘍治療にも使った記録があるが、公表はしなかった。

フレミングが、特定の物質(ペニシリン)を特定・命名・論文にした。
その後、フローリーとチェイン が純粋化・大量生産・臨床応用に成功して、1945年に3人でノーベル賞を受賞した。

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