高取城跡

高取城跡

🦌 奈良県の史跡

今日も来てくれてありがとう!よければ一押しポチっと応援してってね〜。
人気ブログランキング ブログランキング・にほんブログ村へ

石垣の威圧感

雨の気配が漂う山道を3人で登った。観光客の姿はほとんどなく、同行の二人が疲れ気味なのに、なぜか私だけ元気いっぱい。息も切れずにスイスイと登っていくと、不意にそれは姿を現した。

石垣。
山頂にそびえるはずの城の代わりに、今も圧倒的な存在感を放っている。崩れかけているはずなのに、近づいた途端に立ち尽くさずにはいられなかった。

自然に覆われた山中で、人が築いたはずの石垣が異様な威圧感を放つ。文明の痕跡がそのまま巨大な壁となって迫り、ここに城が存在した事実を強烈に刻みつけてくる。

帰り道は雨足が強まり、タクシーで山を降りることになった。それでも、石垣の衝撃は心に残り続けた。

苔むした石垣が、今も威圧感を放つ

史跡紹介編:日本最大の山城

高取城は標高583mの高取山山頂に築かれた、日本最大級の山城跡である。奈良県高取町に位置し、南北朝時代に築かれ、戦国期には松永久秀や筒井順慶らが拠点とした。江戸時代には高取藩植村氏の居城として整備され、明治の廃城令まで続いた。

特筆すべきは石垣群である。総延長は約30kmに及び、その規模は「日本三大山城」の一つに数えられるほど。大手門・二の門・本丸・二の丸などの主要郭を結ぶ石垣は、今も壮大な姿を留めている。

草に埋もれた石段跡。人々の生活の気配が残る。

現在は「続日本100名城」に選定され、城郭ファンや歴史愛好家が訪れる名所となっている。曲輪跡や井戸跡、石段など、戦国から江戸にかけての城郭遺構が山全体に広がり、まさに「山そのものが城郭」であったことを実感できる。

『日本最強の城』と掲げられた案内板

祈りと訪れる意味

かつては戦の舞台となり、多くの命が散った山城。今はただ静かな山に還り、石垣だけが無言で立ち続けている。

石垣の前に立つこと、それ自体が静かな祈りになるのだと思う。
訪れること──それが、この城跡に残された意味なのだろう。

高取城跡の場所はこちらです。

Googleマップ:高取城跡

日本最大級の山城、高取城。
崩れかけた石垣は、なお圧倒的な存在感を放っています。
静かな山に佇むその姿を、ぜひ一度ご自身の目で確かめてみてください。

読んでくれてありがとう!面白かったら、下のボタンで応援してね。励みになります◎
「#歴史散歩」人気ブログランキング ブログランキング・にほんブログ村へ

📌 関連記事

町家物語館(旧川本家住宅)鉄格子が残る遊郭建築。声なき歴史に耳を澄ませて。
帯解寺安産祈願の古刹。母と子への祈りが息づく寺。
采女伝説と猿沢池都を揺るがした悲恋の物語と池に映る月。

高取城 写真一覧

Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です