以前紹介した、トイレに行った石こと木津川の残念石。
そのときの彼(?)は、川原の草むらの中でひっそり放置プレイ状態でしたが――
実はあれだけではありません。
木津川市には、未だ、存在感バッチリな残念石があるのです。
それがこちら、京都府山城郷土資料館の敷地内、坂道の途中に展示されている一石。
遠目にもわかるそのガッシリした体格、石材界でもなかなかの貫禄。
これはかつて大阪城の修復のために切り出されたにもかかわらず、使われずに残された――そう、またしても**“選ばれなかった石”=残念石**です。
けれどこの残念石、まるで“あとの人生がうまくいった人”みたいな雰囲気。
資料館の敷地内という好立地、しかも坂道の途中という「つい立ち止まって見てしまう」ポジション取り、さらには周囲も整備されていて、まさかの**“展示されてる感”あふれる厚待遇**。

同じ残念石でも、木津川の草ボーボーゾーンに埋もれた仲間たちとは明らかに格が違う。
「人生は場所で変わる」と言わんばかりのこの残念石、
実はその姿を眺めていると、なにやら哲学的な気分にもなってきます。
「選ばれなかったことが、むしろ良かったんじゃないか?」――ってね。
目立たなかった石、忘れられた石、そして注目される石。
すべて同じ“残念石”でも、その後の扱いはまるで違う。
人生も石も、最後にどこに置かれるかが勝負なのかもしれません。
あなたもぜひ、資料館を訪れた際にはこの“ラッキー残念石”に一礼してみてください。
彼(?)はきっと、誇らしげにこう思っていることでしょう――
「ここが俺の、城だ」と。
資料館のすぐ外に、静かに置かれた石がふたつ──それは大阪城を築くために切り出され、けっきょく使われなかった“残念石”。見過ごされがちなこの石たち、実は歴史の片隅で密かに語りかけてきます。気になった方のために、場所を示しておきますね。

使われなかったからこそ、今もここにいる。そんな石たちの声に、耳をすませに行ってみてください。
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